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ゲームの新作情報・攻略情報などを投稿していきます

カテゴリ:ゲーム紹介

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2024-10-23

「西方帝国/東方帝国」真の重ゲーがここに

8000年の頂点に立つのは誰だ 「西方帝国/東方帝国」は、最後の氷河期が終わった紀元前8000年頃から、鉄器時代の終わり(0年)までの 8000年間にわたる、古代文明の発展をテーマにしたゲームです。 プレイヤーは文明の指導者となって領土を拡大し、交易で得た利益で文明を発展させていきます。 「西方帝国」と「東方帝国」は同じルールであり、「西方帝国」はヨーロッパ~西アジアを、「東方帝国」は中央アジア~インドを舞台としています。 元々存在した「大いなる文明の曙(Mega Civilization)」というゲームを2つに分けたのが「西方帝国/東方帝国」であり、片方だけでも9人まで、つなげると18人までプレイすることができます。 「西方帝国/東方帝国」は、主に 「①人口増加~移動~紛争~都市の建設」 と、 「②交易~災害発生~技術(文明進歩)の購入」 の2つのフェイズを通じて、ターンが進行します。 ①では、人口を増やして領土を拡大し、他の文明と紛争して生き残った人口で都市を建設します。 ゲーム開始時に人口は1人しかいないのですが、毎ターン倍々に増えていくので、あっという間に盤面は埋まっていきます。 領土が足りなくなったら他の文明と紛争です。紛争の解決手段はとてもシンプルで、1対1で討ち合い、多い方が勝つというものになります。 そうして、生き残った人口で都市を建設します。都市を建設すると交易のための商品を多く、またより価値の高いものを入手できるようになります。 ②では都市の数に応じて交易カードを入手し、他の文明とそれらを交換して価値を高め、様々な利益をもたらす技術を獲得します。 交易カードは、その多くは商品なのですが、中には後述する「災害」という不利益をもたらすカードも混じっています。 交易は以下のルールに従って行います。 この3つ目のルールが重要であり、 すなわち少なくとも1枚は正体を明かさずに、交易カードを相手に渡すことができます。 恐ろしい災害は相手に渡してしまいましょう(ただし、もっとひどい災害を相手からもらうかもしれません)。 交易の後、災害を解決し終えたら、入手した商品を用いて技術を購入します。 技術は移動・紛争を有利にするもの、災害を防ぐもの、交易を有利にするもの等、様々なものがあります。どの組み合わせが強いか考えながら獲得していくのも、このゲームの楽しいポイントです。 文明の発展度合いを踏まえ、どの年代相当なのかを示す時代継承テーブル(AST)を進めてターンは終了します。 いずれかの文明が鉄器時代後期に突入した時点でゲームは終了し、ASTの進捗、所有する都市数・技術で勝者を決定します。 デカァァァァァいッ説明不要!! このゲームの特徴として、まずその 圧倒的なコンポーネント量 が挙げられます。 「西方帝国」と「東方帝国」の両方を合わせると、 と、プレイ場所を探すにも一苦労なサイズです。 プレイ時間も長く、 過去に12人でプレイした際にはルール説明含め18時間を要しました。 まさに重ゲー(物理的にも時間的にも)という訳です。 そんな「西方帝国/東方帝国」ですが、すごいのは プレイ中ずっと面白いこと です。 この手の超重ゲーはダウンタイムの多さやプレイ時間そのものの長さから、途中でダレてしまうことがありがちですが、「西方帝国/東方帝国」では全くそういうところがありません。 それをもたらしているのは交易であり、ターン制のゲームにリアルタイムのフェイズが混ざることで良い刺激をもたらすと共に、災害を巡る駆け引きが交渉を熱くさせます。 災害は非常に厳しく、人口がいきなり半分になってしまうこともままあります。そうであれば交易をしない方が良いようにも思えるのですが、交易で得られる利益が指数関数的に伸びていく都合上、災害のリスクを負ってでも交易をした方が強いです。 そんな ハイリスク・ハイリターンの交渉をリアルタイムで行う という、従来のウォーゲームにはなかった要素がこのゲームを魅力的にしています。 (余談ですが、この交易はボードゲーム「ピット(Pit)」)に似ているので、HQGamesでは「ピット」と呼んでいます) また、災害の被害が大きいために、強いプレイヤーがずっと強いままで逆転の目がなくゲームが終わるという、重ゲーあるあるの展開にもなりにくいです。 災害の中には負けているプレイヤーに莫大な利益をもたらすものもあり、一度沈んだとしても希望をもってゲームを続けることができます。 人口も倍々ゲームで増加していくので、目まぐるしく戦況は変わっていくこととなります。 その他、移動のような時間がかかかりがちなフェイズを同時に行えるようにするルール設計によりプレイ時間を短縮する工夫があったりと、長時間でもダレずにプレイできるようになっています。 流石にプレイ時間が長いのでプレイには気合いがいるかもしれませんが、その面白さは折り紙付きですので、一度プレイしてはいかがでしょうか。
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2024-01-20

「タイタン」モンスターの軍勢を拡大しライバルを蹴散らそう

シンプルなルールでお手軽魔王軍 「タイタン」は、タイタン(魔王)をリーダーとするモンスターの軍勢を率いて、他のプレイヤーのタイタンを倒すことを目指すゲームです。タイタンを倒されたプレイヤーから脱落し、最後に残ったプレイヤーが勝利となります。 「タイタン」では、主に2つのフェイズでゲームが進行します。 1つ目は 「マスタープレイ」 と呼ばれるフェイズで、毎ターンダイスを振って自分の軍勢を ”正体を隠したまま”移動 させ、移動先の地形に応じてモンスターを召集することが出来ます。 この時、他のプレイヤーの軍勢にぶつかった場合には、もう1つのフェイズである 「戦闘」 に移ります。戦闘ではぶつかった軍勢がそれぞれ正体をあらわし、どちらかの軍勢が滅ぼされるまで戦い続ける(もしくは降参する)こととなります。タイタンが倒されたプレイヤーは、その場で脱落となります。 最強の軍勢を目指せ このゲームの魅力的なポイントとして、RPGのように自分の軍勢がだんだんと強くなっていくことがあります。 先ほど述べたように、マスタープレイでは移動先の地形に応じてモンスターを召集できるのですが、この時自分の軍勢にいるモンスターの中から地形に対応したモンスターを 「1体公開して、同じ種類のモンスターを獲得する」 か 「複数体公開して、上位種のモンスターを獲得する」 ことができます。上位種のモンスターを獲得することで、さらに上位種のモンスターを獲得することが出来るようになり、さらにその先に…と、どんどん軍勢が強くなっていきます。軍勢を構成するモンスターの数が多くなってきたら、分割して複数の軍勢にしましょう。 モンスターは大きく分けて 「オーグル・ケンタウルス系」 、 「ガーゴイル系」 の2系統と「その他」があり、モンスターごとに固有の 「パワー値(左の値)」 、「 スキル値(右の値)」 を持っています。パワー値は体力及び攻撃力(=攻撃時にダイスを振れる数)を示す値であり、スキル値は命中率及び回避率を示す値です。上位種のモンスターになるほどこれらは高くなっていき、ガーゴイル系最上位種のサーペントだと 一度の攻撃でなんと18個もダイスを振ることができます。 ダイスジャンキーの方は想像しただけで脳汁が止まりませんね。 ダイスの目など信用ならんと思っている方は、オーグル・ケンタウルス系の最上位種であるコロッサスを目指しましょう。 その他、「遠距離攻撃」や「飛行」などの特殊能力を持っているモンスターもいます。また、モンスターごとに地形の得手不得手があるので、上手く適応した地形で戦うようにすると良いかもしれません。 さらに、軍勢のモンスターだけでなく タイタンもレベルアップ することができます。相手の軍勢を倒すと、倒した軍勢の強さに応じて経験値がもらえるのです。経験値を貯めるとタイタンのパワー値は強化されていき(※タイタンのスキル値は最初から最高値の4です)、さらには通常の召集では得られない天使などの強力なモンスターを獲得できます。 こういったルールもあるので、増やせるからといって軍勢を無尽蔵に拡大していると相手のタイタンの経験値稼ぎに利用されてしまうので、弱い軍勢を無意味に拡大しないよう注意が必要です。 正体を隠したまま軍勢が動くため、軍勢の中にいるモンスターの読み合いもこのゲームの魅力の一つです。モンスターの召集や戦闘をヒントに、どの軍勢にどんなモンスターがいるのかを覚えましょう。特にタイタンがいる軍勢は最終的に倒すべきもの、かつ強力なものなので注意が必要です。 参考:このゲームの題名について なお、本記事ではこのゲームの題名を「タイタン」と呼んでいますが、日本では 「タイタンの掟」 と呼ばれている場合もあります。その昔、このゲームの翻訳者がルールブックの表紙に書いてあった 「Rules of TITAN」 という文章を見て、それがタイトルだと思ったからだとかそうでないとか… まとめ
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2023-11-17

フードチェーンマグネイト-しのぎを削る飲食業界をデフォルメした重量級経営ゲーム-

経営をモチーフにしたボードゲームは数多くあります。その中で最もお勧めの経営ゲームは何かと聞かれたとき、僕は「フードチェーンマグネイト」と答えています。 このゲームはファストフード店経営のデフォルメが上手く、ゲームとしても面白いので、ボードゲームギークには垂涎ものの作品となっています。 今回はそんな「フードチェーンマグネイト」と、その拡張の「フードゲームマグネイトケチャップ拡張」を紹介します。 「フードチェーンマグネイト」需要の創出と争奪、重量級経営ゲーム 連中はレモネードが欲しいのか? 「フードチェーンマグネイト」では、あなたは飲食店のCEOとして経営の手腕を問われることになるでしょう。 雇用、教育、仕入れ、顧客開拓、宣伝、給与の支払い。 シビアでリアルな経営の世界を楽しめる、奥の深い戦略ゲームです。 経営の疑似体験 このゲームではCEO、あなた一人から経営が始まります。 まずは人を雇用、教育して従業員を増やさなければなりません。当然、従業員には給料を払わなければならず、払うためにはバーガーを売るしかありません。 バーガーを作ったとしても、それだけで売れるわけではありません。看板を設置し、ラジオで広告を打ち、ビラをバラ撒き……どうしてもバーガーを食べたいと思わせてやっと、その重い腰を上げてあなたの店に買いに来てくれます。 ここで気になるのは、他のプレイヤーです。隣を見ると、同じくバーガーショップが乱立しているではありませんか。運動不足のファストフードジャンキーはより自分の家に近く、より安いバーガショップを求めることでしょう。価格競争です。 もしもバーガーが売れ残った場合、そのバーガーは腐ってしまいます。コックの一日の努力が、あなたが彼に支払う給料がムダになってしまいますね。どうしても彼に給与を払いたくないのであれば、解雇するほかないでしょう。 戦略性の高さ コック、宣伝係、仕入れ担当、ウエイトレス……様々な役割の従業員のうち誰を雇うべきか、あなたは悩み続けることになるでしょう。一方で、労働市場は有限です。あなたが悩んでいるうちに、隣のピザ屋がこの町のコックを雇い尽くしてしまうかもしれません。 このゲームには多くのマイルストーン(小目標)が存在します。これを他の経営者に先んじて達成することで、経営を有利に進められることでしょう。マイルストーンはあなたの経営プランでも大きな役割を果たすはずです。 誰を雇う?バーガーかピザ、どっちを作る?コーラとレモネード、どっちが売れる?宣伝は?値段は?どのマイルストーンを達成する?……選択の連続はあなたを悩ませ続けることでしょう。 ダイスフリーでハイカロリーなゲーム このゲームに運の要素はありません。あなたはもう、自分の運の悪さを嘆くことはないでしょう。あなたの考えた最高の経営プランが、必ず実現できるはずです。 一方で経営の失敗はCEOであるあなたの判断ミスによるものです。どこが悪かったのか、どうすれば勝てるのかを考えましょう。 また、このゲームは極めて容赦のないゲームです。一度失敗を犯せば経営は危うくなることでしょう。 しかし経営に失敗してしまっても気に病む必要はありません。資本主義の恐ろしさを学び、次の経営に活かしましょう。 この容赦のない感じがフレーバーにマッチしているという奇妙なゲームです。 「フードチェーンマグネイトケチャップ拡張」脱価格競争、多様化する経営モデル クズ飯を安く売りつける時代は終わりだ! 「フードチェーンマグネイトケチャップ拡張」では、あなたは飲食店のCEOとして経営の手腕を問われることになるでしょう。 今までは他の店より少しでも安くバーガーを提供することで客を得ることができましたが、今回はそうはいきません。 安さを求める時代は終わりました。 これからは客はいろいろなサービスを求めます。 ドライブスルーでコーヒーを出せ、高級スシが食いたい、キムチをつまみたい...… 現代の多様化する飲食店経営の世界を楽しむための拡張モジュールです。 CEO、コーヒーショップを開きましょう! いままでは、他店に行く客を指をくわえて眺めていました。 しかし、これはチャンスです! 客の家と他店の間にコーヒーショップを開いてやりましょう!コーヒーの香りで奴らを釣って、コーヒーを売りつければ商売繁盛です。 CEO、金持ちに高級スシを売りましょう! 金持ちはバーガーやピザより高級スシが大好きです。 庶民相手に安いバーガーを売るより、太い客に高級スシを売りましょう! 今は薄利多売より客単価を上げる時代です。 CEO、客の需要に追いつきません! 最近できた集合住宅からの客が多すぎてお店が回りません。 もうピザとかスシとか手間のかかる料理を作るのをやめて、ヌードルを作りましょう。 奴らは腹を満たせれば何でもいいんです。 回転率を上げて、多くの客の腹を満たしてやりましょう。 CEO、この町の奴らはキムチが大好きです! 私も最近知ったのですが、この町の奴らは熱狂的にキムチが好きです。 バーガーだろうがピザだろうがキムチと一緒に食べてしまいます。 他の店はまだこの事実に気づいてないです。 うちの店だけキムチを出して、この町での人気を独り占めしましょう! CEO、このケチャップ拡張にはその他いろんな拡張モジュールがあります! 新しいマップタイル、新しい従業員、新しいマイルストーン、いろいろな拡張をお好みにブレンドできる拡張です。前環境の厳しい価格競争から一転して、価格以外に目を付け始めた現代の新たな競争を追体験できるでしょう。 おわりに 以上、「フードチェーンマグネイト」と「フードチェーンマグネイト-ケチャップ拡張」の紹介でした。 ゲームのシビアさやインタラクションの強さなど、現代のボードゲームっぽく無い側面が多いですが、それらがゲームのフレーバーとマッチしているのがフードチェーンマグネイトの秀でているところです。 我こそはボードゲームオタクだという方や、経営ゲームが大好きなんだよねという方はぜひプレイしてみてください。
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2023-10-15

「チャレンジャーズ!」はボドゲ界に舞い降りた最高のオートバトラー系ゲームだ!

HQGamesはみな大のボードゲーム好きだが、デジタルゲームもそれなりに遊んでいる。 特に、MTGアリーナやハースストーンのようなDTCG(デジタルトレーディングカードゲーム)は人気のジャンルのひとつだ。 その中でもひときわ、僕たちを魅了し続けてきたゲームがある。 ハースストーン:バトルグラウンド バトルグラウンドはハースストーンのゲームモードのひとつで、8人のプレイヤーがパーティ構築フェイズと自動の戦闘フェイズを繰り返し、最後の一人を目指すゲームだ。 Auto Battler(オートバトラー)呼ばれるジャンルで、他にも代表的なゲームとしては「オートチェス」などがある。 リリースからそろそろ4年になるが、僕を含めHQGamesの多くの仲間が今でも夢中で遊んでいる。 知識や技術が求められつつも、運要素もそれなり。 「狙っているカードが買えた!」 「負けそうだったバトルに奇跡的に勝っちゃった!」 「絶対勝てる試合だったのに、こいつが変なとこ殴ったせいで負けたわ〜」 ときには本家ハースストーンよろしく、派手なランダム要素で「そんなことある?!」なんて笑ってしまうような展開もしばしば。 何度でもやりたくなってしまう中毒性がある。 ※このページはボードゲーム「チャレンジャーズ!」の紹介記事です。 さて、話を戻そう。 新ゲーム開発のため、いつものようにゲーム部屋に集まりアイデアについて議論を交わしているとき、よく出る話題がある。 「バトグラをボードゲームにしたら、絶対面白いよな〜」 登場するカードに一喜一憂したり、どんな構築にするかあーでもないこーでもないと唸ったり、ランダムバトルの結果で盛り上がったりと、バトグラのもつパーティ感は対面で顔を合わせるボードゲームならさらに増幅されること間違いなし。 そんな妄想を語り合いながら日々は流れ、ついに現実の製品として出会うことになる。 その名は「チャレンジャーズ!」 2023年ドイツ年間ゲーム大賞(エキスパート部門)にも選ばれており、国内の評価も非常に高い注目作だ。 さて、気になるゲームの内容はというと… ??? この説明文だけ読んでもゲーム内容はまったく分からない。かなりカオスな世界観だ... ゲーム中に正式に説明されることはないが、 「プレイヤーはカードゲームの大会に出場して優勝を目指す」 という内容だと思ってもらえれば大丈夫。 ちなみにBGGに投稿された制作者によるデザイナーダイアリーでも、バトルグラウンドやオートチェスに代表されるAuto Battler系ジャンルにインスパイアされたことを語っている。( ) ゲームのルール 予選ラウンドと決勝ラウンド ゲームは7回戦の 予選ラウンド と、上位2人による 決勝ラウンド からなる。当然、決勝を制したプレイヤーが優勝だ。 TCGの大会でよくあるスイスラウンドと決勝ラウンドを思い出す人も多いだろう。 スターターセット、開封 これが僕たちのスターターセットだ! ドミニオンでいう銅貨と屋敷みたいなやつだね。 上の方に書いてある数字がそのカードのパワー。 独自の効果を持ったカードもあるが、なんにせよこのパワーを使ってカードの強さ比べをしていくのが全てだ。 まずは最初のデッキ構築 各ラウンドは、それぞれ デッキフェイズ (カード追加)と マッチフェイズ (対戦)に分かれる。 まずはデッキフェイズから。 売り場にはカードが5枚並んでいるので、ここから欲しいカードを2枚選ぶ。 ラインナップが気に入らなかったら、1回だけ リロール 売り場をリセットできるぞ。 最初は気の抜けたイラストだなぁと思っていたけど、キラキラしたイケメン美少女ばかりのゲームよりこういうのが好きだったりするんだよね(個人的な嗜好の話です)。 対戦テーブルを確認 全員がデッキの強化を終えたら、いよいよマッチフェイズ。 2人が向かいあい1枚のプレイマットを使って対戦する。6人プレイなら3枚使う感じ。 各プレイヤーに最初に配られた予定表カードで対戦相手が決められているので、指示された色のプレイマットの前に移動する。 うーん、TCGの大会っぽいなぁ。 いざ、勝負! 対戦はほぼ自動で進んでいく。 まずは先手プレイヤーがデッキから1枚オープンして、フラッグを上に置く。 今度は後手がデッキを1枚ずつめくっていき、合計パワーが先手のカードと同じになるか上回るまで続ける。これをアタックと呼ぶ。 パワーが到達したらフラッグをいただき!倒されたカードはベンチへ移動。 今度は先手がアタックする番だ。後手のパワーを上回るまでデッキをめくる…あとはこれの繰り返しだ。 負けたカードは自分のベンチに並べていく。同じ種類のカードはひとつのベンチに重ねて置ける。 ベンチは6つしかないので、6種類までしかカードを置けない。 どちらかが敗北条件を満たすまでフラッグの取り合いは続く。 勝者はトロフィーを獲得。裏にはファンの人数(勝利点)が書かれている。 予選7ラウンドが終わったとき、たくさんのファンを集めた2人が決勝戦に進むという寸法だ。 勝負が終われば、また購入 ラウンドが進んでいくと、より強いレベルBの山からカードを買えるようになる。 レベルA・B・Cのバニラカードを並べてみたが、強さの違いは一目瞭然。上位のデッキになるほどパワフルな効果を持ったカードも増えてくる。 ラウンドによっては、Aから2枚買うか、それともBから1枚買うかプレイヤーごとに選べることもある。堅実にAのカードを集めていくのか、 グレ上げして Bの強力なカードを探し求めるのか、悩ましくも楽しい岐路になっている。 どんなカードがあるの?デッキの組み方は? 多くのカードは固有の能力をもっていて、その内容は様々。 自分や味方のパワーを強化したり、デッキの並び順を操作したり、中にはファンを直接ゲットするなんてカードもある。 無計画にデッキのカードを増やしていくと、「ベンチは6種類まで」のルールであっさり負けてしまう。 強い新カードを加えるのもいいが、同じカードを2枚、3枚と増やして種類数を絞っていくのが重要だ。 このあたりもAuto Battler系ゲームを思い起こさせる。 このゲームの楽しいポイントは? 遊んでみると分かりますが、ゲームが始まるとみんな独り言を始めます。笑 カード構築中はみんながみんな、誰に話しかけるでもなく「いや〜……うーん、こっちか…?」とか「おおお2枚目来た!」とか好き勝手に喋りだすので、とにかく場がにぎやかになるというか。 そして対戦がはじめると、カードがめくれるたびに大盛りあがりで本当に楽しいです! ゲームの進行としては確かにTCGの店舗大会などに近いんだけど、そういう場って初対面の人と遊ぶことがほとんどで、どうしても他人行儀になってしまうのであんまりワイワイできないことも多いですよね。 そういう意味では、身内と談笑しながらブースタードラフトをしているときのような感覚に近いかもしれない。つまり最高に楽しい時間なのでは?? ぶっちゃけ運ゲーなんじゃない? 確かに運要素は大きい。それは否定しません。 欲しいカードが手に入るかに加えて、対戦においてもデッキの並び順が大きく勝敗を左右する。 でも、それって別に悪いことではなくて。 運要素に多少ふりまわされつつも、その結果に盛り上がるのもボードゲームのひとつの楽しみだと僕は思う。 カードの順番を自分で決められないもどかしさもあるけど、仕込んだコンボがうまいこと決まったときの快感はランダムだからこそ強烈なんじゃないかなと。 構築も対戦もキッチリ計画を練って進めたい、運に左右されたくない!という人には合わないのかもだけど、チャレンジャーズ!はもっと肩の力を抜いて遊びたいゲームと言いますか。 プレイ時間も1時間以内と比較的短いので、重ゲーに疲れたときの気分転換にもちょうどよし。 あとこういうゲームって、負けたのをカードのめくれのせいにできるので気が楽なんですよね(笑)。 スリーブ かなりカードを酷使するゲームなのでスリーブは必須! 個人的にはハードスリーブがお勧め。僕は を使っています。 束が分厚くなってしまうけど、箱にはギリギリ入るサイズなのでご安心を。 ケースを逆さにして被せておくと、箱の中でカードがバラけないのでGood! 拡張セット「ビーチカップ」もまもなく発売! なんと拡張の日本語版がまもなく発売予定!早い! 詳しい内容は確認できていませんが、何度も遊んでいると「カードプールがちょっと狭いかな?」と感じることもあるので、プレイの幅を広げる拡張セットはどうしても欲しくなっちゃいますね〜。 発売日は10/31とのこと。各所で予約もはじまっているので、気になっている人は要チェックです! まとめ 以上、チャレンジャーズ!の紹介でした! いやそれにしてもホント良かったなこのゲーム…。初プレイのときは思わず3連戦して、帰りの電車の中でもBGAで遊んじゃったからね。 それにしても、ハースストーンや現実のTCGの話が多くなってしまい申し訳ない。 ついついそういった用語を出してしまいたくなるほどに「カードゲームの大会ごっこ」を味わえるので、TCGプレイヤーには特におすすめしたいゲームだった。 もちろん、カードゲームをやったことがない人でも十分楽しめますので、まだの方はぜひ遊んでみてください!